雰囲気の出る家事

一人暮らしを始めて6年目。

 

実家にいた頃はいつも誰かが家にいたから、

一人暮らしを始める頃は

寂しさに耐えられるか、生活を回せるのか、

不安な気持ちもあった。

 

でも、

どうやら自分は一人でいる方が好きみたいで、

今から誰かと暮らすなんて考えられないほど

一人暮らしにハマってしまっている。

 

ただ、やっぱり自分一人だけで毎日の生活を作っていくことは、それなりに大変だ。

 

特に、家事。

洗濯、掃除、料理、洗い物、、、。

慣れることは慣れたが、

「めんどくさい」という気持ちは

一生なくならないかもしれない。

ほんとに家事は、めんどくさい。

でも、やらなきゃ生活できない、、、。

 

よく考えることがある。

「どうせやらなきゃいけないなら、

なんとか家事を好きになれないか?」

 

いろいろ考えてみたが、

最近、一つの有効な方法を発見した。

それは、

「家事に雰囲気を出す」

ということだ。

 

この言葉だけではおそらく意味が分からないと思う。

そして僕の説明を読んでも結局意味が分からないかもしれない。

僕自身もよく意味が分からない。

 

「家事に雰囲気を出す」

言葉を補足すると、

「都内の古いアパートで一人暮らしをしている平凡な青年を描いたドラマの主人公の気持ちになりながら家事をこなす」

ということだ。

 

平凡な青年を主人公にしたドラマの一場面にいるかのような気持ちで、普通の家事をこなすのである。

 

これを行うことで、長くめんどくさいだけの家事が、一気に自分に入り浸れる至福の時と化すのである。

 

食器洗いを例にとって、

具体的なポイントを説明しようと思う。

 

①自分を物語の主人公だと思う

 

自分を主人公にした映画やドラマなんかを想像する。主人公だからといって設定を盛ることもなく、平凡な人間の何気ない経験や心の機微を描いた雰囲気重視の文学チックな作品でも想像するのが良い。

 

②食器を洗いながら脳内にBGMを流す

 

映画やドラマの何気ない家事の場面では、何となくBGMが流れていることが多い。

脳内でBGMを再生することで、雰囲気のあるシーンっぽく家事をこなすことができる。

個人的にはほのぼのした音楽ではなく、どこか切ない、なんとなく生活へのもやもやを感じさせるような音楽の方が、深い雰囲気が出ると思う。

 

③刃物を洗う際、ちょっとした怪我をする

 

主人公たるもの、日常に満たされているはずがない。何かもやもやしたものを抱えているものである。そんなもやもやは、家事の場面で暗喩的に表される。洗い物の場合は、手が滑って包丁か何かで怪我をしてみると良いだろう。

日常のもやもやを表したシーンのような雰囲気が出て、さらに浸れること間違いなしだ。

 

④たまに斜め上を見上げて、息を吐く

 

これも③に近い意味合いを持つ。

たまに斜め上を見上げて息を吐くことで、

何となく日常にもやもやしている感が出る。

息の吐き方や表情を調整することで、

もしかすると前向きな雰囲気を出すこともできるかもしれない。

 

 

以上のポイントを踏まえて、

食器洗いをやってみる。

 

すると不思議なことに、

洗い終わるのが寂しくなるのである。

 

食器を洗っていたときは、あんなに主人公みたいな気持ちだったのに、、、。

 

気付くと、また食器を汚して、洗っている。

そして、主人公になっている。

 

もう、家事が楽しみでしょうがない。

 

 

ここまで書いてみて思ったが、

やっぱり自分でも何を言っているのか分からない。

 

 

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